第5回 トラブルは忘れた頃にやってくる

前回まででStandbyDiskの基本的な導入は完了しました。
今回は、実際にトラブルが発生した時に、どのように対処すればよいのかを説明します。

消えたファイルの復旧

パソコンが普及し、ソフトウェアも充実している現在、情報の保存先は紙(アナログ)からデジタルへと変わりつつあります。
パソコンで作成したデジタルデータは、管理、流用が簡単で、必要であればプリントアウトすることによりアナログデータにもなります。
しかし、デジタルデータに頼りすぎることで出てくる問題もあります。
紙は、燃やしてしまわない限りは、破いてしまってもつなぎ合わせることで情報を取り戻すことができます。それに対して、デジタルデータは削除したり、別のデータを上書きしてしまった瞬間、今までのデータは失われてしまいます。 たとえそれが、ただの操作ミスであっても取り返しがつきません。みなさんは、今までにそのような経験をしたことがあるでしょうか?

実は、私はこのようなミスをよくやってしまいます。
私はマウスをあまり使わない"キーボードショートカット派(※1)"なのですが、ファイの編集を行っている途中で一区切りつくごとに、無意識に"Ctrl + S(※2)"を押してしまう癖がついています。
この癖は、文章を編集している途中でOSがフリーズしたり、操作ミスでセーブ前にファイルを閉じてしまったときの被害を最小限にとどめるためについてしまったものです。
しかし、場合によってはこの癖があだとなるのです。
たとえば、実験的に書き換えたプログラムソースを無意識に保存して閉じてしまった場合や、編集中の画像ファイルに他の画像を貼り付けて、そのまま保存して閉じてしまうといった具合です。この場合、変更前のファイルをバックアップしておけば問題はないのですが、つい横着をしてオリジナルのファイルを直接編集しているときにコレをやってしまうと顔面蒼白ものです。

では、StandbyDiskを導入している環境ではどうでしょうか?

StandbyDiskはその仕様上、ディスクの同期を行わない限りはスタンバイディスク上には変更前のファイルが残っています。つまり、ディスクの同期を行わずに変更前のファイルだけを取り出せばよいのです。

 
仕事用のファイルを保存しているフォルダ。どれも重要なファイルばかりです。
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  あぁ!大切な顧客データのファイルを消してしまいました。もうごみ箱にもありません。
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慌てず冷静にStandbyDiskを起動します。
[スタート] → [プログラム] →
[StandbyDisk] → [StandbyDisk]を選択
します。
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  スタンバイディスク内はカレントディスクと
同じフォルダ構成です。
顧客データを保存していた場所をみると・・・顧客データのファイルがありました!
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顧客データの上で右クリックし、メニューから[ファイル・フォルダの個別復元]を選択
します。
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  復元の確認に対して、[はい]をクリック
します。
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復元作業が完了しました。
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  カレントディスクを見てみると・・・
ファイルが復元されています!

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起動しなくなったOSを復旧

みなさんはOSが起動しなくなるトラブルにあったことはありますか?

実は、私はこのトラブルにもよくあいます。
私の場合、新しいパーツを買うのが好きなので、買ってきたパーツはすぐに自分のパソコンに取り付けます。通常は問題なく使えるのですが、色々なパーツを付けていると稀に相性問題やシステム設定の変更が正常に行えず、OSが起動しなくなってしまうことがあります。OSが起動できないと以下のような画面でパソコンが止まってしまいます。

 
OSが起動しないときの代表的な例が
この"ブルースクリーン(※3)"。
(画像クリックで拡大)
 
  MBRやブートローダの破損、もしくはOSの
システムファイルが破損しているときに発生する。
(画像クリックで拡大)

どちらの画面もできれば見たくないものです。
しかし、もしこのような状態になってしまったらどうすればよいのでしょうか?
起動しなくなってしまったOSを復旧するには、それなりのスキルが必要です。
また、仮に復旧できたとしても、その後の安定動作は期待できません。

では、StandbyDiskを導入している環境ではどうでしょうか?

 
ウィルスの影響やハードディスク破損で
OSが起動できなくなったら、まずはPCの
電源を切る。
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  ケーブルとジャンパーピンを差しかえ、
スタンバイディスクをマスター設定にする。
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パソコンの電源を入れると・・・

OSが起動しました!

(画像クリックで拡大)

OSが起動すると、スタンバイディスクから起動したことを示す警告が表示されます。


警告が表示されたら、[OK]をクリックしてダイアログを閉じます。
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OSが起動しなくなった原因が、ハードディスク破損の場合は、新しいハードディスクと交換した後に、新しいハードディスクをスタンバイディスクとして設定します。
MBRやシステムファイルの破損が原因の場合は、起動しなくなったハードディスクをフォーマットし、スタンバイディスクとして設定し直します。

以上が、StandbyDiskによる基本的な復旧手順です。

次回は、StandbyDiskを使用する上で知っておくと便利なトピックを紹介します。

第6回 知っていると便利なテクニックです















※1
キーボードショートカット派
OSやアプリケーションのほとんどの操作を、マウスを使わずにキーボードだけで行う人達。
Windowsが登場する以前からパソコンを使用してきたユーザーは、キーボードだけで作業をするのに慣れていることが多い。また、マウスを動かして、複数回クリックを行わなくてはいけないような作業も、1回の操作で行えるため効率がよい。

※2 Ctrl + S
代表的なキーボードショートカットの1つで、ほとんどの場合は現在の状態を上書き保存する動作として割り当てられている。
マウスで[ファイル]メニューから[上書き保存]を選択するより遙かに効率がよい。













































































































※3
ブルースクリーン
"ブルースクリーン・オブ・デス"の略。 "STOPエラー画面"や、"ブルーバック"、"青画面"などとも呼ばれる。
Windowsのシステムに致命的なエラーが発生したときに、エラーによる被害を最小限にするためにWindowsがシステムを停止させた状態。
アプリケーション、デバイスドライバ、ハードウェアトラブルなど様々な要因により発生する。


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